紹介予定派遣は、直接雇用に向けて企業と働く人が仕事・職場の適性を確かめる仕組みです。同じ人の派遣受入期間は最長6か月で、直接雇用が自動的に決まる制度ではありません。採用のミスマッチを減らすには、受入れ前に「何を確かめ、いつ話し合うか」を決めておくことが大切です。
「面接の印象は良かったのに、入社後に合わなかった」。そんな行き違いを防ぎたい企業の方へ、制度の違いと6か月の使い方を整理します。最後の評価メモは、現場と採用担当者で判断基準をそろえるために使えます。
この記事でわかること
- 通常の派遣と紹介予定派遣の違い
- 最長6か月を使う評価計画の例
- 受入れ時に確認する制度上のルール
- 本人との対話に使える評価メモ
1. 紹介予定派遣は「お互いに確かめる期間」
企業だけが人材を選ぶのではなく、働く人も就業を続けたいか確かめます。厚生労働省は、派遣の開始前または開始後に、派遣労働者と派遣先の間の職業紹介を行う、または予定して行う派遣と説明しています。
通常の派遣との主な違い
- 通常の派遣:派遣先による事前面接など、派遣労働者を特定する目的の行為は原則として行えません。
- 紹介予定派遣:就業開始前の面接・履歴書の送付や、派遣期間中の採用内定などが認められています。
- 期間:紹介予定派遣で同一の人を受け入れる派遣期間は6か月を超えられません。
出典:厚生労働省「紹介予定派遣とは」(2026年9月16日確認)
直接雇用と正社員は同じ意味ではありません。雇用形態、契約期間、給与、勤務時間など、切替え後の条件を確認してください。「正社員になるつもりだった」という行き違いを防ぐためにも、期待だけで話を進めないことが重要です。
2. 6か月の評価計画は、受入れ前に作る
期間満了の直前にまとめて判断するより、途中で課題と本人の意向を確認できる計画にします。次は最長6か月を使う場合の運用例です。法令で定められた区切りや、大桜アネシスの固定スケジュールではありません。
- 1〜2か月目:覚える・質問する 作業手順、安全上の確認、分からないときの報告を見ます。教える人と説明方法も振り返ります。
- 3〜4か月目:任せる・振り返る 習得状況に応じて担当範囲を確認し、品質・段取り・周囲との連携について具体的な事実を記録します。
- 5〜6か月目:意向と条件を確認する 続けたいかを本人と話し合い、直接雇用後の業務・待遇などを調整します。必要な手続きは期間満了前に進めます。
6か月は上限であり、必ず最後まで使う必要はありません。もっと早く双方の意向と条件が整う場合も、派遣会社と切替えの手順を相談できます。
「覚えが遅い」を、判断できる記録に変える
たとえば「作業が遅い」だけでは、本人も何を改善すればよいか分かりません。「確認工程で手順書を見直す回数が多い」「見本を置いてから確認が安定した」のように、行動と支援後の変化を残します。これは記録方法の例であり、実際のスタッフの事例ではありません。
結果だけでなく、必要な説明や練習の機会を用意したかも確認しましょう。教育方法の不足を本人の適性と取り違えないためです。
3. 受入れ前に押さえる5つのルール
紹介予定派遣には、通常の派遣とは異なる手続きと留意点があります。現場だけで判断せず、採用担当者と派遣会社で次の事項を確認してください。
- 受入期間:同一の人の派遣受入れは6か月以内。
- 理由の明示:職業紹介を希望しない、または雇用しない場合、派遣元から求められたときは理由の明示が必要。
- 契約・台帳:紹介予定派遣に関する事項を必要な書類へ記載。
- 選考の公平性:直接採用と同様に、年齢・性別・障害による差別防止に関するルールを守る。
- 切替え後の試用期間:紹介予定派遣から雇い入れた人には、試用期間を設けないようにすることとされている。
評価には、担当する業務に必要な行動や習得状況を使います。「雰囲気が合わない」のような曖昧な言葉だけで結論を出さず、どの業務上の事実に基づく判断なのか説明できる形に整理しましょう。
4. 本人との対話に使う、1枚の評価メモ
現場の評価と本人の希望を同じ場で確認すると、次に話し合う課題が明確になります。採用側の記録だけを完成させず、本人が困っていることも聞いてください。
担当業務:____。できるようになった作業:____。確認が必要な作業:____。用意する支援:____。本人の希望・不安:____。直接雇用後の条件で未確認の点:____。次回の確認日:____。
質問は「続けられそうですか」だけでなく、「説明と実際の作業で違った点はありますか」「勤務時間や通勤に無理はありませんか」と具体的にします。合わない点を早めに言葉にできれば、調整できるものと難しいものを分けられます。
通勤の確認には、送迎・通勤時間のチェック項目も使えます。大桜アネシスでは職場ごとに専任担当者を配置し、仕事・人間関係・生活の相談に対応しています。受入れ計画や不明な条件は担当者へご相談ください。
よくある質問
Q. 6か月後は必ず正社員にするのですか?
A. いいえ。直接雇用は双方の意向と条件を確認して決めます。直接雇用後の雇用形態も事前に確認してください。雇用しない場合は、派遣元の求めに応じて理由を明示する必要があります。
Q. 6か月より前に直接雇用へ切り替えられますか?
A. 6か月は上限です。早い段階で双方の意向と条件が整った場合は、派遣会社と切替えの時期や手続きを相談してください。
Q. 評価項目は何から決めればよいですか?
A. 担当業務に必要な手順、安全確認、品質、報告などから具体化します。観察する行動、教える内容、確認日を受入れ前にそろえると話し合いやすくなります。
まとめ:期間より先に「確認すること」を決める
- 紹介予定派遣は双方が適性と意向を確かめる仕組み
- 最長6か月の中で、途中の確認日を設ける
- 評価は具体的な行動と支援後の変化で記録する
- 直接雇用後の条件と本人の意向を早めに確認する
2026年9月16日に確認した公式資料をもとに整理しています。制度の詳細や適用条件は個別の状況により異なります。最新の情報は厚生労働省の公式情報をご確認ください。
可児市周辺で紹介予定派遣を検討する企業さまは、受入れ計画について相談する、または0574-60-1400(平日9:00〜18:00)へ。担当業務と、採用時に確かめたい点をお聞かせください。



